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入金消込をExcelで自動化する方法|関数・マクロの活用と業務改善の進め方

6 日前
読了時間: 10分
タイトル:入金消込をExcelで自動化する方法|関数・マクロの活用と業務改善の進め方

「月末になると、入金確認と消込作業が一気に増える」

「振込名義が取引先名と違うたびに、過去の記録を探している」


経理部門で入金消込を担当している方は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。


入金消込は、請求額と実際の入金を照合し、どの請求に対する支払いかを確認して、売掛金残高へ反映する業務です。取引が増えると、一部入金や合算入金など、個別確認が必要なケースも増えます。


Excelの関数やPower Query、マクロを使えば、一致するデータの抽出や繰り返し作業を効率化できます。ただし、すべての入金を自動的に処理できるわけではありません。


本記事では、Excelで入金消込を効率化する4つの手順と注意点、SaaS・BPOの活用方法、業務改善のポイントを解説します。



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入金消込とは?手作業で負担が増えやすい理由

入金消込で手作業が増えるのは、振込名義や金額が請求情報と一致しないせいで、個別の確認が必要になるためです。また、請求書、銀行明細、入金管理表、会計ソフトを別々に管理しているケースでは、同じ取引情報を複数のファイルやシステムへ入力し直す作業も発生します。ここでは、基本的な流れと負担が生じる原因を説明します。


入金消込の基本的な流れ

入金消込は、入金の有無を確認するだけの作業ではありません。どの請求に対する入金なのかを特定し、売掛金の残高へ正しく反映するところまでが一連の業務です。

一般的には、次の流れで進めます。


  1. 請求一覧や売掛金一覧を確認する

  2. 銀行口座などから入金明細を取得する

  3. 請求番号や取引先名、請求額などの請求情報と、振込名義や入金額などの入金情報を照らし合わせる

  4. 対応する請求を入金済みにし、売掛金残高へ反映する

  5. 未入金や金額に差がある取引を確認する


照合結果を会計ソフトや売掛金台帳へ正しく反映しなければ、売掛金残高が実態と合わなくなります。


入金消込が手作業になりやすい原因

請求先は「株式会社〇〇」でも、銀行明細には「カ)〇〇」や代表者の個人名が表示される場合があります。合算入金、一部入金、振込手数料を差し引いた入金なども、個別の確認が必要になる原因です。


また、請求データ、銀行明細、入金管理表、会計ソフトが別々に管理されていると、請求情報と入金明細を照合し、その結果をExcelや会計ソフトへ入力し直す作業が発生します。



入金消込をExcelで自動化する4つの手順

入金消込をExcelで効率化するには、まず請求データと入金データの形式をそろえ、照合する条件を決めます。そのうえで関数やPower Query、マクロを使えば、条件に合う入金を抽出し、担当者が確認する対象を絞れます。ここでは、4つの手順を説明します。


ステップ1.請求データと入金データを準備する

まず、請求一覧や売掛金一覧、銀行から取得した入金明細、会計ソフトや請求管理システムから出力したCSVなどを用意します。

入金消込表には、次のような項目を設けておくと照合しやすくなります。


項目

内容

請求番号

請求データを識別する番号

顧客コード

取引先を識別する共通コード

取引先名

請求先の企業名

振込名義

銀行明細に表示される名義

請求金額

請求書に記載した金額

入金額

実際に振り込まれた金額

入金日

銀行口座に入金された日付

差額

請求額と入金額の差

消込状況

入金済み・未入金・要確認など

備考

一部入金や確認状況など


取引先名と金額だけでは、別の請求を誤って結びつけるおそれがあります。共通の管理番号がない場合は、振込名義、金額、入金日などを組み合わせて確認します。


ステップ2.照合する項目の形式をそろえる

次に、請求データと入金データの表記をそろえます。

全角と半角、スペースの有無、「株式会社」と「カ)」、日付や金額の表示形式などが異なると、同じ取引でもExcel上では別の値として扱われるためです。


振込名義の違いが多い場合は、取引先名と過去の振込名義を対応させた一覧を作るとよいでしょう。たとえば、「株式会社〇〇」「カ)〇〇」「ヤマダタロウ」を、同じ顧客コードにひも付けます。

自動化の前に、照合に使う項目と表記の違いをどう扱うかを決めておきましょう。


ステップ3.関数で一致するデータを抽出する

データを準備したら、Excelの関数を使って一致する取引を探します。


関数

主な使い方

XLOOKUP・VLOOKUP

共通する管理番号や振込名義に対応する情報を探す

SUMIFS

複数の条件に合う入金額を合計する

IF

金額の一致・不一致や、入金済み・要確認などを表示する

COUNTIFS

複数の条件に合う件数や重複を確認する


各関数を組み合わせると、一致候補の抽出や「要確認」の表示、重複の確認が可能です。


たとえば、請求番号など共通の管理番号がある場合は、XLOOKUPで対応する請求金額を取得できます。請求番号がA2セルにあり、請求一覧のA列に請求番号、C列に請求金額が入っている場合は、次のように入力します。

 =XLOOKUP(A2,請求一覧!A:A,請求一覧!C:C,"該当なし")

このXLOOKUP関数をC2セルに入力し、B2セルに実際の入金額がある場合は、IF関数を使って一致・不一致を表示できます。

 =IF(B2=C2,"入金済み","要確認")

実際に使用する数式は、入金消込表の項目や列の配置に合わせて調整します。



ステップ4.Power Queryやマクロで繰り返し作業を減らす

Power Queryは、CSVの取り込み、不要な列の削除、データ型の変更、複数の表の結合などに使えます。一度設定した加工手順を、新しいデータにも適用できます。


マクロは、書式設定、関数のコピー、色分けなど、Excel上の定型操作をまとめて実行する機能です。


ただし、どちらも主にデータ加工や反復作業を減らす機能であり、名義違いや一部入金には、人による判断が必要です。


Excelによる入金消込自動化の限界と注意点

Excelでは定型的な照合を効率化できますが、例外処理は人が判断しなければなりません。また、複雑な関数やマクロは属人化を招くおそれがあります。ここでは、自動化の限界と運用上の注意点を整理します。


Excelで自動化しやすい処理

人の確認が必要になりやすい処理

共通の管理番号などが一致する取引の抽出

振込名義と取引先名が異なる入金

請求額と入金額が一致する取引の抽出

複数請求をまとめた入金

入金済み・未入金の表示

一部入金や過入金

未消込データの一覧化

振込手数料を差し引いた入金

売掛金残高の集計

どの請求か分からない入金

確認対象の一覧化

営業部門や取引先への問い合わせ


複雑な関数やマクロは特定の担当者に頼りやすい

関数やマクロを複雑にするほど、ファイルの仕組みを理解できる担当者が限られます。作成者以外は関数を修正できない、エラーの原因が分からない、担当者の異動や退職で処理が止まるといった問題も起こりかねません。


自動化したファイルには、使用するデータ、操作手順、エラーが出た場合の対応方法を記録し、複数の担当者が扱える状態にしておきましょう。


入金消込だけを自動化しても手作業が残る場合がある

Excel上で請求と入金を照合できても、その後に会計ソフトへ同じ内容を入力しているなら、業務全体の負担は十分に減りません。


売掛金残高の更新、営業部門への確認、未入金先の抽出、月次決算への反映など、別の手作業が発生する場合もあります。


入金消込だけを効率化するのではなく、請求書の発行から入金確認、会計処理、未入金への対応までを一つの流れとして確認しましょう。どこに二重入力や確認待ちがあるのかを整理し、前後の業務も含めて改善することが大切です。


Excelでの入金消込に限界を感じたらSaaS・BPOを活用する

Excelファイルの管理や会計システムへの転記が負担になった場合は、SaaSやBPOも選択肢になります。ここでは、Excel運用を見直すべきサインと、SaaS・BPOの使い分けを解説します。


Excelでの運用を見直すべきサイン

次のような状態が増えてきたら、現在の運用を見直すタイミングです。


  • 振込名義の違いや一部入金など、確認が必要な取引が多い

  • 複数の銀行口座やExcelファイルを使っている

  • 会計ソフトへ同じデータを入力し直している

  • 特定の担当者しかファイルを扱えない

  • 消込の遅れが月次決算や未入金先への連絡に影響している

  • 日常業務が忙しく、ファイルや手順を改善する時間がない


このような状態でExcelの機能だけを追加すると、ファイルがさらに複雑になり、かえって管理の負担を増やす事態になりかねません。まずはどの作業に時間がかかっているのかを整理し、Excelを改善するのか、別の方法へ移行するのかを検討しましょう。


課題に応じてSaaSやBPOの導入を検討する

入金消込に対応したSaaSでは、製品によって、銀行明細の取り込み、請求データとの照合、会計システムとの連携などを効率化できます。ただし、取引先データや例外処理のルールが整理されていなければ、導入後も手作業はなくなりません。


また、BPOを利用すれば、委託先の対応範囲に応じて、入金確認や定型的な消込作業を外部へ任せられます。ただし、金額に差がある場合や、どの請求か分からない入金など、社内で判断する業務はあらかじめ明確にしておく必要があります。


方法

向いている状況

注意点

Excel

件数や確認が必要な取引が比較的少ない

ファイル管理や担当者への依存に注意する

SaaS

入金件数が多く、銀行や会計システムと連携したい

導入前にデータと運用ルールを整理する

BPO

人手不足で日常の処理が回らない

委託範囲と確認方法を決める

SaaS+BPO

システム導入と日常運用の両方に課題がある

社内に残す判断業務を明確にする



入金消込の業務改善を進める4つのポイント

入金消込を改善するには、ツールだけでなく、業務の流れ、処理の分担、データ形式、運用方法も整える必要があります。ここでは、担当者が変わっても安定して処理できる仕組みを作るための4つのポイントを解説します。


1.現在の業務の流れを整理する

まず、入金消込に関係する一連の業務について、誰が、いつ、どのデータを使い、どこへ結果を入力しているのかを整理します。たとえば、請求データの作成から入金確認、会計処理、未入金への対応までを確認し、二重入力や確認待ちが発生している工程を特定しましょう。


2.自動化できる処理と人が確認する処理を分ける

自動化しやすいのは、共通の管理番号や振込名義、金額など、あらかじめ設定した条件が一致する取引です。一方、人による確認が必要なのは、名義が異なる入金、一部入金、合算入金、不明入金などです。


すべてを自動化しようとするのではなく、条件が一致する取引を先に処理し、確認が必要なものだけを担当者へ回す流れを作りましょう。


3.データの形式と判断ルールをそろえる

取引先名や振込名義、顧客コード、日付、金額などの形式をそろえることが重要です。

あわせて、一部入金や振込手数料の差額、不明入金などが発生した場合に、誰がどのように確認するのかを決めておきます。


データの形式と判断ルールをそろえておけば、SaaSを導入したりBPOを利用したりする際も、どの取引を自動処理し、どの取引を社内で確認するのかを決めやすくなります。


4.導入後の運用や管理まで考えて方法を選ぶ

Excel、SaaS、BPOを選ぶときは、導入後に誰が日々の処理を行い、エラーや不明な入金が出たときに誰が判断するのかまで決めておく必要があります。

Excelならファイルの更新や修正、SaaSなら初期設定や権限管理、BPOなら委託先への確認や差し戻し対応が発生します。これらを特定の担当者だけに任せず、引き継げる方法を選びましょう。



まとめ|入金消込はExcelと業務フローの両面から見直そう

関数やPower Query、マクロを使えば、定型的な照合や繰り返し作業は効率化できますが、振込名義の違いや一部入金などには、人による確認が必要です。


入金消込の負担を根本的に減らすためには、Excelによる自動化と業務フローの見直しを並行して進める必要があります。


データの管理方法や確認ルールまで整え、Excelで対応しきれない場合はSaaSやBPOも活用し、担当者が変わっても安定して処理できる仕組みを構築しましょう。



入金消込の業務整理から運用まで「オフィス番」が支援

入金消込の改善には、ツールの導入だけでなく、業務フローや判断ルールの整理も必要です。しかし、日常業務と並行して見直しを進めるのは容易ではありません。


レジリエントの「オフィス番」では、バックオフィスの業務改善、SaaSの選定・初期設定・定着支援、BPOによる経理などの業務代行を一気通貫で提供しています。入金消込を含む経理業務の負担や、Excel運用の見直しにお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。


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